「イチロー先生」が窓ガラスを破壊した。日米通算4367安打のイチロー氏(マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクター)が、4、5日に北海道屈指の進学校、旭川東のグラウンドで同校野球部を熱血指導した。

グラウンドは右翼95メートルの表示部に高さ約8メートルの防球ネットがあり、その奥には4階建ての校舎がある。イチロー氏はフリー打撃の実演で快音を連発。生徒の「うわー」「えぐい」の声の中、63スイングで校舎の屋上に3球、さらに校舎を越えて中庭まで届いたのが1球あった。また校舎を直撃した打球も5球あり、そのうち1つが3階の窓に当たりガラスが割れた。当たったのが数学教室と聞いたイチロー氏は、「数学の成績だけがーんと下がったらどうしよう」と苦笑いした。

ティー打撃と合わせ約35分間も打撃のお手本を披露。「そんなに力入れてるように見えないでしょ。バテてきたときにどういう形を保てるかが大事。(疲れてきたら)チャンスと思って。楽して打つとその形が身につく。しんどくても形を保って。うまくなるチャンスだから」などとアドバイスした。