2010年夏以来の甲子園を狙う旭川実が、6年ぶりの準々決勝進出。大会直前に右腕を骨折した相田望斗内野手(3年)に代わり4番を務めた白川蓮也内野手(3年)が、決勝打を放った。

   ◇   ◇   ◇

スタンドから届いた大音響のバースデーソングを聞き、誕生日の白川は、気合をみなぎらせて打席に入った。1回1死一、二塁。外角直球をとらえると、低く鋭い打球が中前に抜けた。「相田の分まで(戦う)とチーム全体で言っていたので、チャンスが来たら、迷わず振り抜こうと思っていました」。新4番の先制打から一挙5得点。試合の流れが決まった。

「親友」と話す相田の骨折離脱に、白川は奮い立った。入学から同じクラスで、遊びに行くのも、練習後に食事をするのも一緒。北大会開幕3日前に「捕手以外で唯一守ったことのなかった」二塁の練習を開始。打順も穴の開いた4番に入った。相田は全治まで約3週間。「甲子園に行けば、もう1度プレーできる」という診断結果を聞き、白川の心は沸き立った。

チームの願いでもある。岡本大輔監督(51)は「苦しい時は4本指を出す」という。無念の離脱となった相田の背番号4を常に意識しながら、聖地を目指す。主将の最速152キロ右腕・田中稜真投手(3年)は「相田がケガをした時は動揺もありましたが、甲子園に行ったら間に合うというのを聞いた途端にスイッチが入った」とナインの気持ちを代弁した

白川は「相田を必ず甲子園に連れて行きます」。14年遠ざかる聖地へ、代役主砲が、まだまだ暴れまくる。【中島洋尚】

各地区開催日程、組み合わせなど【高校野球 夏の地方大会2024】特設ページはこちら>>