物静かな日大三(西東京)のエース左腕、谷亀和希投手(3年)がついにほえた! 昨秋の東京大会準Vの創価に、9回2失点(自責1)で完投勝利。3年連続の夏の甲子園出場まであと1勝に迫った。早実は日大二に14-3の5回コールドで快勝し、28日の決勝で両校が激突する。
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両腕を青空に突き上げて絶叫した。1点リードの9回。エースの谷亀がマウンドに上がった。6、7、8回と毎回得点圏に走者を背負ったが、9回は簡単に2死を奪うと、最後の打者も二ゴロに打ち取った。マウンドで大きくジャンプして喜びを爆発させた。
しゃべることはそこまで得意ではないが今年に懸ける思いは強い。チーム唯一の甲子園経験者としてここまで背中でチームを引っ張ってきた。だが、大舞台には少し苦い思い出があった。
昨夏は神宮で行われた準々決勝以降、登板機会がないまま、いきなり甲子園のマウンドに立った。八王子から聖地。「ちょっと違いすぎましたね」。球場の雰囲気にのみ込まれた。2回戦・鳥栖工(佐賀)戦では先発に抜てきされたが、1回2/3を1失点で降板。「バックスクリーンとかはぼやっと覚えてるんですけど、投げたことはあんまり覚えてないんですよ」。足が震えて力が入らなかった。
あれから1年。名門のエースナンバーを背負い、試合を重ねるごとに成長している。今夏、神宮では2試合に登板して12回1/3を2失点。名門校の主戦として、大観衆が見守る舞台でも遺憾なく力を発揮している。
決勝の相手は2試合連続10得点以上と、打線好調の早実。「あと1つ勝って、なにがなんでも優勝したい」。甲子園での記憶を鮮明にするため、谷亀はチームの3連覇とともに、聖地への思いをはっきりと口にした。【佐瀬百合子】
▼日本ハム山崎(日大三OB)「(早実は)強い相手ですし。過去もいろんなドラマというか、いい試合をたくさんやってきたので。勝ってはほしいですけどね。自分の力をしっかり出し切れるように頑張って欲しい」

