聖地で泣き顔は見せない打! 神村学園の3番今岡拓夢(たくむ)内野手(2年)が一振りでヒーローの座をかっさらった。

3-4で迎えた7回に追いつき、なおも1死二塁。初球の真ん中スライダーを振り抜き、打球は左翼手の頭上を越えた。三塁ベースへ頭から飛び込み、右の拳を突き上げた。決勝の適時三塁打に「来た球に食らいついた」と納得顔だ。

中学時代から名の知れた選手だった。関西の強豪・神戸中央シニア出身。U15日本代表選手の実績もある。神村学園では1年春からベンチ入り。ひと言で言えば「天才肌」。それゆえに小田大介監督(41)からの期待も大きく、常に厳しい目が向けられる。指揮官は「かなり怒られています」。守備位置までの全力疾走など、チームがモットーにする「凡事徹底」をおろそかにすることも。小田監督からカミナリが落ち、悔し涙を流すこともあった。

「自分は3番ショートで出させていただいている。必死に、本気でやらないといけない」。下級生で中軸の自覚も芽生え、この日は勝負を決めた。

昨夏は兄歩夢(金沢学院大1年)が主将を務め、夏4強入り。弟拓夢は「日本一になれるように」。堂々の“アニキ超え”を誓った。【佐藤究】

◆鹿児島県勢の2桁奪三振 神村学園・今村が10奪三振。夏の鹿児島県勢では10年の用皆崚(鹿児島実)が能代商から10個を奪って以来14年ぶり。

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