<全国高校野球選手権:東海大甲府3-2宇部鴻城>◇19日◇3回戦

 宇部鴻城・笹永弥則(3年)の好投は報われなかった。3失点完投で勝ち越し点には失策が絡んだが、左腕は「先制点を取ってくれたのに抑えられず申し訳ない。あの1球だけに悔しい思いがある」と自分を責めた。2点を挙げた直後の5回、外への変化球がやや甘くなって最も警戒していた渡辺に許した同点三塁打が痛かった。1、2回戦は計11失点と精彩を欠いたが、この日は胸を張れる内容。「2試合はチームの足を引っ張っていた。甲子園で一番いい投球ができた」と涙を見せなかった。