<高校野球石川大会:金沢4-2小松工>◇23日◇3回戦

 金沢の釜田佳直投手(3年)が、日米12球団40人スカウトの前で、夏の甲子園まで3勝と迫った。6回2死から8回1死までの6者連続を含む自己最多16奪三振。終盤には自己最速タイの152キロも計測。「本塁打にされた失投もありましたが、ほぼ全球を思うところに投げることが出来ました」と胸を張った。

 4-1の9回2死無走者からピンチを招いた。左中間フェンス直撃の二塁打を打たれ、さらに四球で一、二塁。続く6番打者に右越え適時二塁打を浴びた。なおも2死二、三塁で「昨年もこんな場面を経験したな、と振り返られる自分がいた」。昨夏石川大会準決勝でサヨナラ負けした涙の記憶が支えになって、二塁ゴロでしのぎきった。

 阪神池之上西日本統轄スカウトは「150キロ台の球を投げること自体が才能だし、スライダーなど勝負できる変化球がある」と評した。互いに勝ち進めば、準決勝で星稜・西川健太郎(3年)とのドラフト候補対決もある。心を燃やす舞台が迫る。【堀まどか】