<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇3日◇大阪国際会議場

 第93回全国高校野球選手権(6日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が行われた。初出場の古川工(宮城)は、最速151キロ右腕の北方悠誠(ゆうじょう=3年)擁する唐津商(佐賀)に挑む。

 古川工の今野晴貴主将(3年)は、「黄金の左」で最高の日程をつかみ取った。球を投げるのも文字を書くのも右だが、昨年のおみくじで「大吉」を引いたのが左手だった。「それからくじ運が良くて、(試合前の)じゃんけんも左。宮城の抽選会も左手で引いて優勝できた」。引き当てたのは、大会3日目(8日)第2試合。朝も早すぎず(第1試合は午前8時開始)、試合までの間隔も適度といえる。今野は「日にち、時間で良いところを引きたかった。大吉です」と満面の笑みだった。

 一方で、初出場初勝利を目指すチームに、難敵が立ちはだかる。唐津商・北方は、150キロを超える直球が武器。大会屈指の右腕について間橋康生監督(40)は「なかなかこういう投手との対戦はない」と警戒する。練習で打撃投手を通常より前に立たせ、剛速球への対応に取り掛かる。未経験の速球との対戦になるが、4番を打つ今野に気負いはない。「とにかく全力でやるだけ。元気あふれるプレーを見せたいのが一番です」と、相手を意識せず、初戦突破を目指す。【今井恵太】