西勇輝の記念星、嶋村麟士朗のうれしい1発、森下翔太の初満塁本塁打か。さらに言えば新ルールができてすぐ、サンタナのバットが伏見寅威に当たって、暴投取り消しになったり。
極め付きは途中までの接戦が急にワンサイドになり、最後は野手オスナまで登板する始末。そこで併殺に倒れた小野寺暖は「三振したら恥ずかしいと思って…」と当てにいったような話をしたけれど。
阪神が快勝し、首位浮上はいいとして、なぜ、こんな試合になったのか。もちろん「野球の神様」でない限り、そんなことは分からないのだが阪神の思い切った打線変更が関係したのか…? などと勝手に思ったりするのである。
11日付のこの欄で、木浪聖也の5番はどうかと書いた。だが指揮官・藤川球児の決定はそれをはるかに超えるものだった。森下翔太を初の2番に入れ、佐藤輝明を3番に、そして大山悠輔を突然4番で復帰させたのである。課題の5番は中野拓夢だ。
これは結構なギャンブルかな-。そう思ったのは事実である。うまくつながればいいけれど、失敗すればおかしな雰囲気になっていたかもしれない。厳しい虎党からは「何やってるんや」的な批判も渦巻いただろう。それはともかく、せっかくの流れが変わってしまうかも…と思ったのだ。
だが大山は復活の1発、2番・森下翔太は完璧な当たりの満塁弾を放った。さらに3番・佐藤は表現が難しいが1回に投手強襲安打で流れを作った。球児の策はズバリ当たったのだ。そんな中、注目したのは中野拓夢である。
この日の先発野手の中で唯一、無安打。5番は初と思ったが自身3試合目だ。結果は4打数無安打。ここは天邪鬼ぶりを発揮し、あえて話を聞いてみたのである。プロ3度目の5番打者はどうだった-?
中野 (5番は)覚えてなかったですね。いつもと同じ感じで打とうと思っても、やっぱ流れというか、普段(打席に)立っているときにまだベンチにいる、みたいな。5番だから打撃は変わるとかはないですけどシンプルに打撃の状態があまりよくない。1本いい形で出ればまた変わると思うんで、そこまで辛抱ですね。
いろいろな考えはあるがやはり1~5番は決まったオーダーの阪神は強いはず。ここは中野の言う「いい形の1本」を待ちたい。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




