<全国高校野球選手権:光星学院5-0作新学院>◇19日◇準決勝

 光星学院(青森)が、悲願の東北勢初優勝に王手をかけた。エース秋田教良投手(3年)が、6安打10奪三振で作新学院(栃木)を完封。同校初、青森勢としては69年の三沢以来42年ぶりの決勝進出を決めた。

 69年時、三沢のエースだった太田幸司氏(59)は、スーパーバイザーを務める日本女子プロ野球の遠征先、神奈川・相模原市で準決勝をテレビ観戦した。「秋田君は頭のいい投球をする。決勝に進んだだけで喜んだ僕の高校時代と違い、力がある。明日が楽しみですね」と語った。

 松山商(愛媛)と延長引き分け再試合の熱戦から42年。「仙台育英やダルビッシュがエースだった東北のように、東北勢には優勝できる力がある。いつ優勝校が出ても不思議じゃない。ただ優勝するには力以外の“何か”が必要なんです」。3月の震災を経て、白球を追える幸せをかみしめてきた東北勢で、最後に残ったのが光星学院。「神様が力を貸してくれるかもしれません。優勝への“何か”になるかもしれない」と期待した。