<全国高校野球選手権:滝川二5-4北大津>◇10日◇1回戦

 滝川二(兵庫)は、DeNA馬場敏史2軍内野守備走塁コーチ(47)の次男、修平内野手(3年)が3安打と活躍し、2回戦へ進んだ。

 滝川二の4番・馬場が、猛打賞と大暴れした。初回、内角直球に詰まりながらも三遊間を抜くチーム初安打を放った。4回、5回といずれも左前打を放ち「びっくりしている」と喜んだ。打つばかりでなく、8回無死二塁では犠打も決め、追加点に結び付けた。「打ちたかった気持ちはあるが、みんなを信じて送った」。勝利に大きく貢献した。

 父はオリックスなどで活躍したDeNA馬場2軍コーチ。大会前「頑張ってこい。思い切りやれ」というメールをもらった。入学当初は父の存在が嫌だった。「聞かれるんはお父さんの話ばっかりや」。だが、甲子園を目指し努力を重ねるにつれ嫌悪感は尊敬へ変わった。「父は憧れの存在です」。今は胸を張って言える。

 顔つきもしぐさも父に似てきた息子の活躍に、母美由紀さん(46)もほおを緩めた。「主人は守備の人と言われてますが、昔はよく打っていたんですよ。よかったです」。父に追い付き、追い越すためにも、次もチームを勝利に導きたい。