<全国高校野球選手権:宇部鴻城12-7佐世保実>◇17日◇2回戦

 初出場の宇部鴻城(山口)が猛打で佐世保実(長崎)を圧倒し、山口県勢7年ぶりの3回戦進出を果たした。3点を追う5回、1番友永が二塁打で出塁。三塁打、右前打と続き4番金丸の右翼ポール際へ飛び込む2ランで逆転。4連打で1イニング「サイクル安打」を達成し、打線に火が付いた。

 5回以降は毎回得点を重ね、9回に8番安田のランニング本塁打で締めくくった。今大会最多の21安打、今大会初の全員安打、史上7度目の全員毎回安打など記録ずくめ。二塁打が出ればサイクル安打だった4番金丸は「チャンスでは全部走者をかえすつもりで打席に立っています」とお立ち台で声を弾ませた。

 しっかり球を捉えて打ち返すため、冬場から山なりの緩い球を打つ練習を続ける。さらに1・5キロの鉄のバットで素振りをするなどパワーアップ。ノビノビと暴れ回った打線がさらに打ちまくって甲子園に旋風を巻き起こす。【前田泰子】