CS史に残る強行開催になった。甲子園は午前中から雨が1度もやまない。グラウンドは沼のような水浸し。攻守交代のたびにマウンド付近に土を入れ、内野の水たまりに砂がまかれた。試合は4時間35分を要した。セ・リーグ杵渕和秀統括は「できるだけCSなのでやろうというのが基本。やったからには9回が基本。次のステージに進むか、かかっている。レギュラーシーズンの中止と意味合いが違ってくる」と強行理由を説明した。

 予備日は明日17日だけ。今日16日も悪天候が予想され、仮に、この日と2試合ともに中止になれば、14日に先勝した阪神のファイナル進出が自動的に決まる状況だった。速乾性の土を、通常の雨天では20キロ1袋も用いないところを3袋まいたという。グラウンド整備する阪神園芸の金沢健児氏は「今までに、あまりないくらい」と非常事態だったと明かした。

 ◆CSファーストステージの主なルール 3試合制で、シーズン2位球団がホーム。延長戦は12回まで。12回表終了時や12回裏の攻撃中に後攻チームの勝ち上がりが確定した場合、その時点でコールドゲームとなる。引き分けを除いた勝ち数が同じ場合は2位の球団が勝者。悪天候などで17日までに試合を消化できなかった場合、その時点で勝ち数の多い球団が勝者。予告先発はパだけ実施。