初采配となった阪神矢野2軍監督が27日、ロッテとの練習試合(宮崎アイビー)で熱血タクトを振るった。2-11と初陣を白星で飾ることはできなかったが、「俺が求めているのは積極性。ほとんどの打者が初球から振ってくれたし、無謀だと思われるかもしれないが、(9回に)陽川も走ってくれた」。試合を通してノーサインで、ベンチで静観。高山が4回四球で出塁した際に2度スタートを切り、普段盗塁をしない陽川と原口の2人も失敗はしたが果敢に盗塁にトライ。打撃でも初球攻撃が目立つなど、思い切った野球で「矢野イズム」を体現した。

 試合後は「声だし」に注文をつけた。「1軍でも声とか元気は必要。チームのために自分を奮い立たせるために大きな武器」と考える。試合が劣勢でも、声でベンチの雰囲気を明るくして前向きにプレーすることを選手たちに求めた。

 試合前の練習では打撃投手を務め、試合中はベンチの中で青柳を指導。精力的に動いた。まずはメンタル面から見直し、明るくて強い若虎を金本阪神に送り込む礎を作り上げる。【山川智之】