巨人堂上剛裕外野手(32)が29日、今季限りでの現役引退を発表した。

 前日28日に球団から来季の契約を結ばないと通告され、熟考の末に決断。川崎市のジャイアンツ球場を訪れ、チームメートに別れを告げた。「1度は終わった野球人生を、3年間プラスしてやらせていただいた。1日1日を大切に過ごせました。まだ勝負できる、勝負したいという気持ちはありましたが、自分がやりたくてもやれる世界ではないので」と心境を伝えた。

 父の照さんは元中日の投手で、弟の直倫も中日の内野手という野球一家。03年ドラフト6位で中日に入団したが、14年オフに戦力外となり、合同トライアウトを受験。同年11月に育成契約で巨人入りした。15年の春季キャンプ中に支配下登録を勝ち取り、同シーズンは左の代打の切り札として59試合で打率2割7分6厘、3本塁打、13打点を挙げた。

 今季は06年以来11年ぶりの1軍出場なし。イースタン・リーグ102試合で打率2割9分7厘、5本塁打、33打点だった。今後の進路は未定。