上行結腸がんのため23日に71歳で死去した元広島内野手の衣笠祥雄氏の葬儀・告別式が25日、都内でしめやかに執り行われた。近親者約30人のほか、広島時代のチームメート江夏豊氏が参列した。

 プロ野球記録の2215試合連続出場を記録し「鉄人」と親しまれた同氏の葬儀だが、遺族の「家族だけで見送りたい」という意向もあって、横浜遠征中の広島の球団関係者は参列を控えた。朝から続いた大雨と強風は出棺となった午後2時20分にはやみ、晴れ間がのぞいた。

 また広島球団はこの日、故人に哀悼の意を示すため、28日からの阪神3連戦(マツダスタジアム)で緒方監督、コーチ陣、選手、スタッフが喪章をつけて試合に臨むことを発表した。28日の試合前には黙とうも行う。くしくも同氏がプロ入り後、最初に背負った背番号と同じ日付となった。

 球団関係者はお別れの会などの開催について「ご家族がどういう意向を持っておられるのか分からない。こちらとしてはやりたい考えもあるが、まだお話しできる状態でもないし、現時点では何とも言えない」と話すにとどめた。