今季、チーム唯一の全試合出場を果たした阪神糸原健斗内野手(25)は来季、20盗塁到達が目標になりそうだ。27日は甲子園で秋季練習に参加。「盗塁も増やしたい。走塁に力を入れて頑張りたい。自分に足りないのは走塁。このオフ鍛えていきたい」と気合を込めた。

2年目は持てる力を発揮し尽くした。143試合で打率2割8分6厘、152安打はもちろん、キャリアハイだ。だが、現状に甘んじない。自ら「走塁」と話すように、機動力の重要性を痛感した。今年は6盗塁だが、増やす心意気だ。矢野監督は前日26日に「2番は左の足の速いヤツがいい」と話し、ルーキー近本を買った。糸原は今季、17試合2番で先発。走力を鍛え、負けじと出番を狙う。

ヒントもある。新任の清水雅治ヘッドコーチ(54)はこの日、瞬発力を鍛える練習を実施。現役時は快足自慢で通算124盗塁だった。「癖の分かる投手ほどスタートを切りづらい。(癖のある箇所を)凝視して『見よう見よう』として体が動かなくなる。本来、視野は広いもの」と説明。脱力しながらトップスピードに乗せる技術も注入する。