「ルネッサ~ンス!」。髭男爵の山田ルイ53世ばりにあごひげを蓄えた楽天高梨雄平投手(26)が6日、仙台市内の球団事務所で2500万円増の5500万円で契約を更改した。年俸は入団時から約7倍。欲しいものを聞かれると「ワインに凝っているので、ソムリエナイフでも買おうかなと」。交渉の場では出来高払いを付ける提案を受けたが「3年やって一人前。出来高は一流選手に付くもの。僕は違う」と辛口ワインを飲み干すように、渋く断った。

知人に紹介され1月ごろから魅力に取りつかれた左腕。赤ワインには健康にいいとされるポリフェノールが多く含まれ、白ワインは豊富なミネラルバランスが骨を丈夫にするとされる。ワイン効果もあり、2年目の今季は球団記録の70試合登板を果たした。

赤、白にこだわらない鉄腕の自宅には、計32本のボトルがワインセラーにコレクションされている。松井が「部屋には低温調理器とか、包丁もお皿も調味料もいっぱい。ワインをおいしく飲むために、おいしい料理を作っている」と脱帽するほどで、足元の革靴も手入れされたワインレッドで決めた。先輩の則本からは、今季途中にシャンパンをプレゼントされた。「まだ開けていないんです。去年3位で、今年は最下位。来年、優勝した時に一緒に飲みたいなと思います」。熟成させ、勝利の美酒に酔いしれる。【栗田尚樹】(金額は推定)

◆野球選手とワイン 元巨人の桑田真澄氏はニュージーランドのプロヴィダンスのワイナリーに自ら収穫や醸造を手伝いにいくほどで、背番号18をあしらったオリジナルラベルのワインも発売した。また、日本ソムリエ協会の名誉ソムリエにもなっている。同職には球界から江川卓氏、掛布雅之氏も就任している。巨人の村田ファーム打撃コーチは現役時代に原辰徳監督から強制帰宅を命じられた際、自宅で高級ワインのオーパスワンを飲み、気を紛らわせた。その原監督もワイン好きで有名で、第1次政権時代には首脳陣や選手がイタリアンレストランに高級ワインを持ち寄り、決起集会を行っている。