星槎道都大が東海大北海道を下し8勝目を挙げ、昨秋に続く2季連続、春は14年以来5年ぶりのリーグ制覇を果たした。

第1節は控えだった精神的支柱の大栗飛人主将(4年=駒大苫小牧)が第2節途中から指名打者で先発出場。同節5連勝と、優勝への流れを呼び込んだ。同大は5年ぶりの全日本大学選手権(6月10日開幕、神宮ほか)出場を決めた。

リーダー中心にチーム一丸で、勝ちきった。チームメートの手で円山の宙を舞った大栗主将は、この日は無安打も「チームが勝てばそれでいい。最後にみんなで勝てたことがうれしい」と振り返った。

主将に就任した昨秋以降、常にベンチから声を出し、チームをもり立ててきた。スタメン出場2試合目となった23日の北翔大戦では、3点ビハインドの9回2死一、二塁で右前適時打を放ち、延長11回での逆転勝利につなげた。大栗主将体制での秋春連覇に二宮至監督(65)は「あの一打が流れを変えた。この主将だから、この結果がある」とたたえた。

初回に先制の右中間2点適時二塁打を放つなど2安打2打点と打線をけん引し最高殊勲選手に選ばれた4番生田目忍(4年=水戸工)は「大栗が声で引っ張ってくれたから自分はプレーに専念できた」。今春5勝1敗、防御率0・41、44回56奪三振の好投で最優秀投手に輝いたエース渕上佳輝(4年=堀越)は「大栗が“絶対に勝つ”と言うと負ける気がしなかった」と感謝した。

大栗は「野球は熱くやるもの。気持ちで絶対に負けちゃいけない。あきらめない姿勢を持ち続け、細かい部分のも詰め日本一を目指したい」。投打の柱が絶好調。右肩上がりのチームを熱血主将がまとめ上げ、全国舞台での進撃につなげる。【永野高輔】