走って走って得点をもぎ取った。全イのロッテ藤原恭大外野手が盟友根尾に競り勝った。9回の第4打席、広島島内の153キロの直球を三遊間深くへ。

遊撃手根尾の送球と張り合い、間一髪でセーフとなった。「抜けたかなと思って、少しオーバーランしてたんで危なかったです」。直線で走っていれば悠々と内野安打だった。

すかさず二盗を決めて球場を沸かせると、ざわつきが収まる前に三盗。1人で好機を演出し、犠飛で生還した。「足は見せられたかなと思います。(今日の結果で)スタートがよければセーフになる確率は高いんじゃないかなと思いました」と自信をつけた。

もちろん反省も忘れない。第2打席まで連続三振。「1球目からフルスイングしよう」と決めていたが、ともに初球を見逃し、追い込まれてボール球に手を出した。「この悔しさと経験を生かして後半戦につなげていきたい」。大舞台での経験は大きな財産になった。【久永壮真】