衝撃の大金星から大きな刺激を受けて、日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が来季へ向けて始動した。

29日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で練習に参加。フリー打撃など、飛躍を期す3年目へつなげる、長い秋の鍛錬を開始した。休日だった28日には、モチベーションが上がる快挙も見届けた。「びっくりです」とラグビー日本代表が強豪アイルランドに勝利した試合をテレビ観戦。「まさか勝つとは…」と驚きを隠せなかった。

日本ラグビー協会副会長である父克幸さんの影響もあり、ラグビーには造詣が深い。「前半終わって、いけるんじゃないかと思いました」という。読み通りの試合展開となり、最後にジャイアントキリングを果たした瞬間は「ただただ、楽しんで見ていました」。やればできることを、目の当たりにした。

清宮自身は2年目も、不完全燃焼に終わった。開幕前に右手有鉤(ゆうこう)骨骨折となり、出遅れたことも響いた。1年目に比べて出場試合(53→81)や打点(18→33)、安打(32→51)はアップしたが、本塁打数は昨季と同じ7本止まり。来季、突き抜けた成績を残してチームに貢献するためには、この秋の過ごし方が大事になってくる。

バットを振り込む時間は、たっぷりある。「シーズン中にもやっていたことを変わらず、やっていけたら。(シーズンの)最後は何となくつかめてきた部分もあったので、それを継続できれば」。20年は清宮のバットで何度も衝撃を起こすために、実りの秋とする。【木下大輔】