先発転向を志願した阪神飯田優也投手(28)が、2度目の先発で4回を1安打無失点に抑えた。

初回、先頭のオコエにいきなり中越え二塁打を浴びたが、そこから要所を締めた。その後、1死三塁とされるが3番辰巳を外角直球で見逃し三振。4番内田を中飛に打ち取った。

2回以降はコースを丁寧に突き、的を絞らせず。有効的にフォークなど変化球を織り交ぜた。2つの四球を与えたが、4回53球で1安打無失点の好内容だった。

「球数少なく、ある程度テンポよく投げられた。比較的、まだ体力も余った状態で投げれた」

今季は中継ぎで1軍登板3試合。2軍戦は42試合に登板した。しかし、今リーグ中に「長いイニングを投げたい」と自ら先発転向を志願。この日は12日西武戦(4回3安打1失点自責0)に続く、2度目の先発マウンドとなった。

先発でのテーマは「テンポよく、コースのラインだけしっかり通してというのは意識して」。1点も与えられない中継ぎと違い「先発は1点、2点取られながらも試合を作って長いイニング投げるのが仕事だと思っている。そこの部分で、だいぶ気持ちが楽に投げられる」と話す。移籍前のソフトバンクでは先発も経験しており「もともとやっていた場所。また投げ込みとかしっかりすれば、できるという自信はある。来年に向けて、先発で勝負したいという気持ちもある」と、決意は固い。

平田2軍監督も先発での左腕飯田に「十分使える。フォークもいいし、クイックもできるし」と高評価。今季は先発ローテーションを守った左腕が高橋遥だけだった。貴重な戦力のアピールに「先発の競争に入ったら、面白いんじゃない」と期待をかけた。【奥田隼人】