契約交渉中の中日ライデル・マルティネス投手(23)が、来季開幕に不在となることが濃厚になった。

同投手の来季契約に関しては12月中旬のキューバ政府からの回答待ち。しかし、契約を締結しても、3月20日の来季開幕メンバーに入れない可能性が高まった。球団首脳の1人は「まだR・マルティネスとの契約は完了していない。キューバ政府の返事待ちの状態だ。契約ができても、3月に東京五輪のアメリカ予選がある。マルティネスは代表選手だから、そちらに出る可能性が高い」と頭を抱えている。

かつてアマ野球最強と世界を席巻したキューバも、最近は低迷。11月のプレミア12でも1次リーグで敗退し、同大会で米大陸最上位チームに与えられる東京五輪切符を逃した。そのため3月下旬のアメリカ予選で1位に与えられる五輪切符を目指すが、その影響が竜のリリーフ陣に降りかかった格好だ。

さらに、そこで1位を逃し2、3位になれば、4月上旬の最終予選に回る。契約を無事締結しても最悪の場合は開幕から3週間程度、R・マルティネス不在となる。同投手は、今季ロドリゲスと左右の快速セットアッパーとして定着し、勝利の方程式を構築した。しかし、左腕ロドリゲスはメジャー流出が濃厚で、保留選手名簿からも外れた。残った右腕は来季、必須の重要戦力だ。

「いまいる選手でやりくりする」と同首脳。9年ぶりのV奪回を目指す中日は開幕から日本人リリーフ陣フル回転でスタートすることになりそうだ。