大きな関心を集めた学生野球資格回復研修は15日、3日間の全行程を終えた。今年は日米通算4367安打のレジェンド、イチロー氏(46=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が出席し、例年になく注目された。

会場は混乱を最低限に抑えるため、報道陣の立ち入りを制限するなど、主催側も細心の注意を払う異例の開催となった。

最終日は予定を1時間上回る早さで、最終講義が終了した。出席者は続々と帰路につき、イチロー氏もスムーズに会場を後にした。この日、最終講義を担当した日本高野連の田名部和裕理事は、同氏の受講態度に触れ「とても熱心にメモを取られていた。3日間もそうするのは大変だと思うんですよ。イチローさんの熱意は伝わりました」と、言った。

今後は2月7日までに学生野球資格回復審査委員会で審査される。晴れて承認されると、受講者が学生野球指導登録届を提出。その後は、大学側は全日本大学野球連盟が、高校野球は各都道府県の高野連が、指導を希望する学校からの要請を受け、資格回復者の中から指導者を選定。学生野球の指導が実現する運びとなる。

田名部理事は「条件さえ整えば、活躍していただける場をつくれると思っています」と言い、イチロー氏の指導実現に大きな期待を寄せた。