広島ドラフト2位の宇草孔基外野手(22=法大)が9日、プロ初実戦で豪快な“1号”本塁打を放った。

宮崎・日南春季キャンプでチーム初実戦となる紅白戦(天福球場)が行われ、7番右翼で先発出場。4点を追う2回2死一塁から、山口の内角高めの直球を仕留め、打球は右翼ネットの上部を揺らした。宇草は「今までなら捉えきれないコースを打てて、本塁打になったのがうれしかったです」と白い歯をこぼした。

朝山打撃コーチ指導のもと、7日からノーステップ打法に挑戦した。見本は同じ左の西川。右足でタイミングを取り、軸足に体重を乗せ、前方へ力を伝える。「(西川の)下半身の使い方を勉強させてもらっています」。新たな取り組みにも「打つためなら何でもします。打撃フォームなんてこの野球人生で何回も変わるもの。挑戦する気持ちが一番大事」と言い切った。

大先輩へのアピールにも成功した。法大の先輩で、キャンプの視察に訪れていた侍ジャパン稲葉監督は「見事な一発。私が見に来る時にああいう本塁打を打てるという。何かそういうものを持っているのかなと感じた」と目を細めた。宇草は「これからしっかり成長して、日本代表に選ばれるような選手になりたい」と決意。期待のホープが存在感を示した。【古財稜明】

◆宇草孔基(うぐさ・こうき)1997年(平9)4月17日、東京都生まれ。常総学院では15年センバツに出場し、米子北戦で1試合5盗塁。法大を経て19年ドラフト2位で広島入団。今季推定年俸1200万円。185センチ、83キロ。右投げ左打ち