ソフトバンクに新加入したウラディミール・バレンティン外野手(35)が26日、対外試合3戦目にして移籍後初本塁打を放った。

ロッテとの練習試合に出場。2打席の予定だったが、志願の3打席目で左翼スタンドにたたき込んだ。首脳陣も宮崎での取り組みを高く評価。開幕には国際試合に出場するデスパイネ、グラシアルがいない状況で、新助っ人に「開幕4番合格」のお墨付きが出た。

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圧倒的な怪力を見せつけた。6回無死一塁での4球目、ロッテ大谷の外角低めのボールになろうかという球をすくい上げた。「しっかり芯でボールを捉えられたよ」。打球は失速することなく左翼スタンドへ一直線。対外試合3戦目、紅白戦を含めると実戦6戦目での「タカ1号」アーチだ。「日に日に体の状態も良くなっているよ」と自慢の分厚い胸を張った。

志願して「おかわり」した打席だった。この日は2打席に立つ予定だったが、首脳陣に直訴し、チャンスをもらった第3打席で一発回答だ。森ヘッドコーチも「自分から、パ・リーグのピッチャーを見たいということでね。いい手応えで福岡に帰れるんじゃない」とその心意気を評価した。

明るさでチームにも溶け込んできた。この日は本塁打の後、ベンチに戻ると両手を上に向けてくるくる回し、パトカーのように「ピーポーピーポー」とポーズを取って見せた。バレンティンは「パーリーピーポーだよ。以前、(ルーキーの)佐藤がやっていたんだ」といたずらっぽい笑顔を見せた。今季のパフォーマンスにするかは未定だが、おちゃめな動きでチームを盛り上げた。

開幕にはデスパイネ、グラシアルが国際大会出場のため不在となる。その点も踏まえ森ヘッドコーチは「一生懸命やってくれている。このまま順調にいけば、柳田とクリーンアップが組めると思う」と「開幕4番」に合格点を与えた。日本記録60発男がタカ打線の中心をつかみそうだ。【山本大地】