広島コルニエル投手が、日本球界最速タイの165キロをたたき出した。4点ビハインドの5回に登板。2死一、二塁から大和を変化球2球で追い込み、3球目に投じた外角高めの直球が165キロを計測。見逃せばボール球だったが、手が出た形で空振り三振とした。

大谷が日本ハム時代の16年に記録したNPB最速に肩を並べた。「日本最速が出てうれしい気持ち。今日は感触がよかった」とニヤリ。要因については「あまりスピードを意識せずに、コントロール良く投げることを大事に投げている」と説明。現在下半身トレーニングに重きを置いており、リリースポイントを前にすることを意識しているという。日々の積み重ねで、これまでの自己最速162キロから一気に3キロ更新してみせた。

ドミニカ共和国のカープアカデミー出身。練習生として広島の19年秋季練習に参加。20年9月末に育成選手契約を結び、今季の開幕直前に支配下選手登録を勝ち取った苦労人だ。「次も自然体で166キロを目指して頑張ります」と新記録樹立へ意欲十分だった。【古財稜明】

◆ロベルト・コルニエル 1995年6月23日生まれ、ドミニカ共和国出身。カープアカデミーから練習生として19年の秋季練習に参加し、20年9月に育成選手契約。今春1軍キャンプに参加し、開幕直前に支配下選手登録となった。契約金は10万ドル(約1100万円)年俸8万ドル(約880万円)の6年契約。4月1日阪神戦で1軍戦初登板。193センチ、99キロ。右投げ右打ち。(金額は推定)

▽DeNA三浦監督(広島コルニエルの剛速球に)「速いなと思って見てました。最速タイですか…」

▽DeNA大和(5回、広島コルニエルの最速165キロに空振り三振)「スピードガン表示に、165キロと出て驚きました」