阪神藤浪晋太郎投手(27)が2軍再調整に入ってから初のマウンドで7回12奪三振1失点と快投した。打者23人と対戦し、3ボールを与えた打席は4度だけ。91球で散発5安打1四球にまとめた。

立ち上がりは圧巻だった。先頭から6者連続三振だ。初回は1番佐野皓からスプリットで空振り三振を奪うと、2番元をカットボール、3番佐野如を156キロ直球で3者連続空振り三振を記録した。2回は4番大下に外低めいっぱいの153キロ直球を決めて見逃し三振。続く5番後藤を147キロスプリット、6番勝俣を153キロ直球で空振り三振に仕留めた。

3回は先頭の7番佐藤優に初球の直球151キロをレフトスタンドに運ばれて先制点を献上。それでも崩れる気配は見せず、けん制球で一塁走者を刺すなど、落ち着いたマウンドさばきを継続した。最速156キロの直球だけでなく変化球の制球も上々だった。

今季はプロ9年目で初めて開幕投手を務めた後、前半戦終盤はリリーフに回った。東京五輪中断期間中に先発調整を再開すると、再来日したガンケルが1軍ぶっつけ先発を1度見送ったことで、8月19日DeNA戦(東京ドーム)に先発。5回途中4失点で3敗目(3勝)を喫し、21日に出場選手登録を抹消されていた。