北九州市大が西南大に連勝し、6勝2敗で久留米大と並んで首位に立った。

タレントがいない分、日ごろから機動力や小技を徹底するスモールベースボールを徹底。この日もスクイズで決勝点を奪うなどチームカラーを出した。12日からの最終週で久留米大との直接対決に連勝すれば、19年秋以来通算8度目の優勝を飾る。西南大、福岡大は5勝3敗だが、各校の勝敗次第による優勝の可能性を残した。

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北九州市大が19年秋以来、8度目の優勝へ執念を見せた。1-2で迎えた7回1死二塁。代打の吉岩佑馬外野手(2年=杵築)が中越え三塁打を放って同点。なお、1死三塁から9番有田旺司内野手(3年=長崎北)が初球スクイズを決めてひっくり返した。

普段の練習から実践する泥臭く1点を取る野球が大事な場面でさく裂した。有田は「春は負け越して反省があった。1点を取るためにスモールベースボールを心がけてきたことが出せた」と声を弾ませた。

吉岩は2日の西南大戦でも代打起用に応え、相手エースから適時打を放った。“適材適所”で役割を果たせるのも北九州市大の強みだ。

12日からの最終週は首位で並ぶ久留米大との直接対決が待つ。19年秋の優勝時は1年生で、スタンドから見守った有田は「ここ1、2年は悔しい思いをした。自力優勝の機会があるのでワクワクしています」と気合十分。吉岩は「2つ勝って優勝したい」と必勝を期す。文武両道の公立大が総力を結集し、九州6大学王者を目指す。【菊川光一】