世界的な怪物になる! 阪神佐藤輝明内野手(22)が23日、東京五輪で銅メダルを獲得したアーチェリーの古川高晴(37=近大職員)に、メダリストの思考法を注入された。母校近大でのトークイベントにそろって出演。「逆算のススメ」「プレッシャーの乗り越え方」など金言を授かると、「全世界の野球人が知っているプレーヤー」とワールドワイドな理想像を掲げた。

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佐藤輝が原点の地でドでかい野望をぶち上げた。4年間過ごした近大の構内。イベント後も母校の学生たちが熱視線を送る中、報道陣に囲まれると「全世界の野球人が知っているプレーヤーになりたいです」と宣言した。2大会で五輪メダリストとなったアーチェリー古川との対談直後。刺激を受けた男の口調は力強かった。

メダリストに説かれたのは「逆算のススメ」だ。トークイベントで学生から「大舞台で結果を出す秘訣(ひけつ)」を問われると、古川は「自分のなりたい姿を思い浮かべて、どういう行動を取るべきかを考える。結果から行動を考えることを意識しています」と答えた。佐藤輝は、「世界」という大きな目標へ、「それに向かって、がんばっていきます」と決意表明。その第1歩として、ターゲットに定める来季の本塁打王獲得へ、練習を重ねていく。

さらに古川からは「応援の分だけ力を借りられる。それがプレッシャーの乗り越え方」と金言を授かった。ミリ単位のズレが勝敗に直結するアーチェリー。極限の緊張感の中で力を発揮できるメンタルの秘密に触れた。

佐藤輝 やっぱり応援してもらえるというところは共通だと思います。それをプレッシャーに感じるのか、パワーととらえるのか、すごく共感した部分はありました。野球もメンタルが大切。そういう世界でやられている人の話が聞けて、貴重な時間になりました。

イベントの最後には、約150人の学生を前に「ホームランをたくさん打って、優勝のワンピースになれるように頑張ります」と誓った。世界で戦う先輩の思考法を注入された佐藤輝がさらに大きくなって母校に帰ってくる。【中野椋】

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○…佐藤輝は、展示された古川の2つの銅メダルに興味津々だった。メダルを手にすると「重い!」と驚き、古川の用具を借りると、アーチェリーのフォームを実演。「想像より力がいりますね」と感嘆しきりだった。硬式野球部とアーチェリー部の練習場は隣り合っており、2人は以前から面識があったという。お気に入りの“近大メシ”に、佐藤輝が大学前のどんぶり店の名前を挙げるなど、OBならではのトークでも盛り上がった。

◆古川高晴(ふるかわ・たかはる)1984年(昭59)8月9日、青森市生まれ。近大-近大職員。アーチェリーは青森東高時代に始め、3年時に国体個人優勝。五輪は04年アテネ大会から5大会連続出場。12年ロンドン大会個人銀メダル、東京大会では団体と個人で2つの銅メダルを獲得。3つのメダル獲得は日本アーチェリー界で最多。175センチ、87キロ。