寅(とら)年の虎にV号令! 阪神が仕事始めの5日、甲子園球場に隣接する室内練習場で年賀式を行った。

1月から新たに就任した百北(ももきた)幸司球団社長(61)は、干支(えと)にちなんで職員にハッパをかけた。

「2022年は寅年でございます。今年こそチームスローガン『イチにカケル!』のもと、矢野監督のもとに一丸になり、一番待ち望んでいるリーグ1位、日本一を勝ち取ってまいりましょう!」

寅年の虎は強い。長い歴史をひもとくと、そんな結果が浮かび上がる。1リーグ時代を含めて優勝は2度。初Vは1938年(昭13)春。4番景浦将、エース西村幸生の大活躍でぶっちぎった。1962年(昭37)は藤本監督のもと小山、村山の両エースが活躍し、遊撃手吉田らを中心とした守りの野球でセ・リーグ初優勝を果たした。前回寅年の10年は優勝した中日にあと1歩の1ゲーム差の2位だったが、過去8シーズン中、6シーズンがAクラスの好成績だ。

もちろん、昨季ゲーム差なしで優勝を逃したチームが、Aクラスで満足することはない。目指すは05年以来17年ぶりの優勝、62年以来60年ぶりの寅年Vだ。百北新社長は2月のキャンプインに向けて自主トレで汗を流す選手にもメッセージを送った。

「春のキャンプ、シーズンを通じて他球団、競争相手に負けない努力を積み重ねていただきたい。そうすることで、チーム全員、個人が成長しチーム力向上につながってまいります」

寅年の年男は村上、栄枝、小野寺ら期待のブレーク候補も多い。無念のV逸から逆襲のシーズンへ。寅年の虎が、牙をむく。【桝井聡】

〈阪神過去の主な寅年〉

◆最高勝率(38年春)4番の景浦将が打点王、西村幸生が11勝で最多勝と投打がかみ合い初優勝を飾った。29勝6敗、勝率8割2分9厘は現在もシーズン最高勝率のプロ野球記録。

◆苦難の船出(50年)2リーグ分立初年度。前年に若林忠志や別当薫ら主力を毎日に引き抜かれ、戦力が大幅に低下。8球団中4位に終わった。

◆セ初優勝(62年)小山正明、村山実の両エースが大車輪。球団に初めてローテーションの概念を持ち込んだ藤本定義監督の采配が光った。

◆連覇ならず(86年)日本一を飾った翌年は、主砲掛布雅之の故障などでV戦線から脱落。バースが現在もシーズン最高打率の3割8分9厘を記録するなど孤軍奮闘し、連続3冠王に。

◆平成のダイナマイト打線(10年)金本知憲、新井貴浩、ブラゼルらに加え、メジャー帰りの城島健司と大砲がそろった。マートンも214安打の日本記録。セ最高のチーム打率2割9分と打ちまくったが、残り5試合で中日に競り負けた。

■寅年の球界 セパ両リーグが発足した1950年(昭25)が寅年で、パの毎日がセの松竹を下し初代日本一に。セでは中日が唯一2度のVがあり、巨人は優勝したことがない。パではロッテ(前身毎日含む)と西武が各2度優勝している