BIGBOSS待望の助っ人大砲が実力発揮だ。日本ハムのレナート・ヌニエス内野手(27=ブルワーズ3A)が15日、西武とのオープン戦(ベルーナドーム)で12球団の新外国人第1号となる来日初アーチを放った。7回に左翼ポール際へ特大のソロ本塁打。コロナ禍で来日が遅れ、いまだ入団会見も終わっていない長距離砲の、あいさつ代わりの1発に新庄剛志監督(50)も今後への期待を膨らませた。

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新庄監督は、ゆっくりとダイヤモンドを1周するヌニエスをベンチに腰掛けて頼もしく見守った。7回1死。新助っ人がフルカウントから高く浮いた変化球を捉え、左翼ポール際へ特大の来日1号ソロ。「すごい。しっかりタイミングを速く取ってボールとの距離がしっかりあるから全ていいスイング」と、試合後に絶賛したBIGBOSSは「60本くらい打つんじゃない? ヒット(笑い)」と、口も滑らかだった。

ヌニエスは「日本での初ホームランは、最高の気分」と振り返った。コロナ禍が続いた今季。新外国人は2月のキャンプには参加できなかった。入国制限が3月に緩和されると、同3日に12球団の新外国人で最も早く来日した。

8日に1軍合流し、同日からのロッテ2連戦(鎌ケ谷)は代打で2打数2安打1四球。この日は来日初スタメンで2回に右前打。4回は右飛で打率10割を切ったが、7回には12球団の新外国人で最速の1号。ここまで打率8割と、幸先よくスタートを切った。

新庄監督が感じていた通りの打撃を披露している。昨年11月に獲得が発表された際は「彼は打つよ。軸足に体重をしっかり乗せて体が前に突っ込まないフォームなのよ。右方向に打球が飛んでいなそうだけど、引っ張ることに関しては一流だね」とコメント。ここまで引っ張って2本の長打を含む3安打。BIGBOSSの見立て通りだ。

ヌニエスは「ビッグボスから言われているように、開幕までにできるだけ多くの投手と対戦して早く対応していけるようにしたい」とコメント。昨季リーグワースト78本塁打だった打線の救世主となる可能性を感じさせるが、新庄監督は太鼓判はまだ押さない。

「タイガース時代からオープン戦でガンガン打ってて途中で帰ったやつもいたしね。まだね、相手も(ヌニエスを)知らない。研究されて苦しくなった時にどう対応していくか。頭のいい外国人が、やっぱりいい結果を残すと思う」とハッパを掛け、期待をした。【木下大輔】

◆レナート・ヌニエス 1994年4月4日、ベネズエラ生まれ。10年にアスレチックスと契約し、16年にメジャーデビュー。18年からレンジャーズ、オリオールズ、タイガースでプレー。メジャー通算307試合で56本塁打、154打点、打率2割4分5厘。21年11月に1年契約で日本ハム入り。185センチ、99キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1億8000万円。