阪神が完敗を喫し、両リーグ最速で借金10に到達した。13試合消化時点での2ケタ借金はセ・リーグ球団では初の屈辱となった。

前日8日のナイター広島戦は4時間53分にも及んだ熱闘の末、延長12回引き分け。一夜明けたデーゲーム、カープキラーと呼ばれ続けた先発の秋山拓巳投手(30)が大誤算だった。

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2回、7番堂林の適時二塁打で先制点を与えると、9番森下のセーフティースクイズで本塁送球が野選に。さらに1番西川にも適時打を浴びた。3回には2死満塁から9番森下に右中間3点二塁打を献上。投手の森下にまさかの4打点を許すなど、3回6失点で今季2敗目(0勝)を喫した。

一方の打線は広島の先発森下を打ちあぐねた。6点を追う4回に4番佐藤輝明内野手(23)が左翼ポール際に2号ソロ。5回には2シーズンの1軍出場となった代打高山俊外野手(28)が20年10月5日巨人戦以来、551日ぶりの安打となる中前打。ただ、見せ場らしい見せ場は少ないまま完投勝利を献上した。

救援陣は今季1軍初登板となった岩貞祐太投手(30)が4回の1イニングを無失点。ただ、6回に小川一平投手(24)が3失点。投打ともに振るわず、今季甲子園最多となる3万8634人の観客からため息が漏れ続けた。広島戦は開幕から引き分けを挟んで4連敗となった。

13試合消化時点で2ケタ借金に到達したことがある球団は2リーグ分立後、今季の阪神でプロ野球史上5チーム目。過去には開幕12連敗後に1勝した55年トンボ、2分けをはさんで11連敗した79年西武、11連敗後に2連勝した02年ロッテ、10連敗後に3連勝した61年阪急がいるが、セ・リーグでは初めて。このうちロッテは4位、阪急は5位、トンボと西武は最下位に沈んでいる。

13試合目の時点で2ケタ借金があるチームは55年トンボ、79年西武に続いて3チーム目となった。

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