阪神は4日、育成の才木浩人投手(23)と支配下選手契約を結んだと発表した。入団2年目の18年に6勝を挙げ、将来のエース候補と期待されたが、その後は故障に悩まされた。20年11月に右肘の内側側副靱帯(じんたい)再建術(トミー・ジョン手術)を受け、21年から育成契約を結んでいた。背番号は121から35に戻る。待ちに待った朗報に右腕は表情を引き締めた。

才木 すごく長かったので、メンタル的にもフィジカル的にもしんどい時がありました。トレーナーの方や理学療法士の方にずっと支えてもらっていた。また35番をつけて、甲子園で堂々と野球を楽しんで投げられる姿を、たくさんの方に見てもらいたいです。

昨秋から本格的に投球を再開。今季は2軍で主に先発で5試合に登板し、21回1/3を投げて防御率2・95と復肩アピールが実った。「肘も体の状態もどんどんよくなってきている。フォームを考えて勉強していた。100%に近くなれば、ケガの前よりもいい球が投げられると思う」と手応えを実感している。

入団時の2軍監督時代から良い時を知る矢野監督は、高いレベルを求める。「2軍でそれなりの球を投げているけど、俺的には『もっと来いよ』と。抑え方とか、まだ上がると思う」。早期の1軍昇格で救世主の期待がかかる。【柏原誠】

◆才木浩人(さいき・ひろと)1998年(平10)11月7日生まれ、兵庫県出身。兵庫・須磨翔風では甲子園出場なし。16年ドラフト3位で阪神入団。1年目から2試合登板。2年目の18年5月27日の巨人戦(甲子園)で初勝利。同年は22試合(14先発)で6勝10敗、防御率4・61。1軍登板は19年5月が最後。189センチ、88キロ。右投げ右打ち。

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