ロッテ二木康太投手(26)が背番号18の意地を見せた。約3カ月ぶりとなる今季2勝目。7回を投げ、オリックス打線に二塁を1度も踏ませない好投も、背水と感じていた。

「今日もしダメだったら、出番がどんどん後になってくると思うので、しっかりといい結果が出て良かったです」

佐々木朗がマメの影響で登録抹消となり、巡ってきたチャンス。1回裏、プレートに立つ前に帽子つばを手で隠し、目を伏せ、口を動かした。「大丈夫、大丈夫」。言い聞かせつつ不安を消し、いきなりフォークで2つ空振りを奪い、堂々と投げていった。

直球も140キロ台後半をマークし、快音を許さない。去年4本塁打された杉本のバットには、内角球でひびを入れた。「しっかり投げ切れていたので」。強くコーナーを突けるかが生命線。見事な投球に、井口監督も「本当に今日は二木の意地が出た試合」とたたえ、今後の先発ローテ起用の構想を口にした。

昨季は開幕投手を務めたほど期待値の高い投手。「もっともっとチームの力になりたい」と願う。「大丈夫、大丈夫」とつぶやき、力に変える。【金子真仁】

○…2週間前に完封された山岡にリベンジした。4回に山口の適時打などで3点を奪うと、6回にも山口が2点適時二塁打。家族や友人らが大勢集まる中で活躍し「みんなでやり返した感があったんで、とてもいい1勝になったんじゃないかなと思います」と笑顔を見せた。山岡の防御率は1・79になり、変わって1・48の佐々木朗がパ・リーグ1位に浮上した。

【関連記事】ロッテニュース一覧