オリックスが痛恨の連敗を喫した。8月の月間MVP左腕・宮城を先発にたてながら、逆転負け。

3位の順位は変わらないが、4位楽天とのゲーム差が1・5に縮まった。落とせなかった一戦で、中嶋監督が「納得いかんわ」と怒りを見せたのが5回の判定だ。

同点の5回1死二、三塁で、楽天岡島の飛球をともに追った遊撃・紅林と左翼・中川圭が激突。その衝撃で、ボールをつかんだ紅林のグラブが落ちた。打者走者がセーフ(記録は左翼の失策)になった判定に対し、中嶋監督は捕球を主張して猛抗議。リプレー検証で主張の正しさを訴えたが、判定は覆らなかった。1死満塁の大ピンチから宮城は山崎剛を見逃し三振に仕留めて2死を取ったが、鈴木大に決勝の2点打を浴びた。

6回5失点(自責2)で7敗目となった宮城は「勝負どころで粘りきれなかったことが悔しいですし、申し訳ないです」と責任を背負ったが、監督の怒りは試合後も収まらず。「(勝敗の分岐点はあそこに)なるよね。野球やってる人だったらだれもが(捕球後の衝突と)そう思うはずなのに」と悔しがった。

首位と1差がつき、優勝争いから1歩後退。「大事(な状況)になってきたときにこういう試合にして申し訳ないですけど、それでも終わってないんで、ついていくしかないんで」と監督は語気を強めた。13日は、20年11月5日から対楽天戦の先発では14戦無敗(7勝)の田嶋が登板。全力で勝ちに行く。【堀まどか】

○…頓宮のプロ初の2桁アーチも、空砲となった。先頭で迎えた2回、楽天則本の初球を捉えて左中間スタンドへ。「初球からうまく反応できました!」と先制点をたたき出した。今季10本中、楽天戦で7本目。8月31日の同戦で自身初の2打席連続弾、翌日の9月1日は2試合連続弾を放っていた。9回には吉田正も16号ソロを放ったが、これも空砲となり、勝利につながらなかった。

【ニッカン式スコア】12日の楽天-オリックス戦詳細スコア