楽天涌井秀章投手は、自分に厳しく、後輩には優しい先輩であり続けた。

今春のキャンプは2軍で過ごし、開幕も2軍で迎えた。「開幕1軍じゃなかったのが18年目で初めてだったので、複雑な思いはありました」。悔しさをかみしめながら、日々トレーニング。オフ時間になると、ストイックさから一変した。キャンプでは、高卒ルーキーなど、ひと回り以上年下の選手たちとゲーム。宿舎にNintendo Switchを持ち込み、「マリオカート」で対戦を重ねた。

自身のTwitterでは、若手を写真つきで紹介。コミュニケーションを取る中で、経験も伝えていった。今季加入したマルモレホスには「ウエルカム・トゥ・ジャパンということで」とテークアウトのすしを振る舞った。マウンドではクールな表情を貫き、勝利へ向かって貪欲に腕を振る。仕事から離れると、気さくな“涌井さん”だった。【湯本勝大】

楽天涌井秀章と中日阿部寿樹、大型交換トレード 先発投手、右打者強化したい思惑が合致