海外フリーエージェント(FA)権を行使した侍ジャパンの日本ハム近藤健介外野手(29)が23日、選手会長として札幌ドームで開催された「ファンフェスティバル2022」に参加。ソフトボール東京五輪代表の後藤希友投手(21)との“金メダル対決”で、会場を盛り上げた。FA交渉については、獲得を希望する球団全てと、ひとまず面会。「年内には決めたい」と、現状を説明した。

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不安いっぱいのハム党の心が、つかの間、久々の“コンちゃんスマイル”に安らいだ。日本ハムのファンフェスティバルに、FA移籍をめぐり、パ5球団の争奪戦になっている近藤が参加。「納得して決めたいので…。年内には決めたい」と結論は先送りも「ファンの皆さんに1年の感謝を伝えたかった」。選手会長として大ハッスルし、年に1度の祭典を満喫した。

今季話題になった「きつねダンス」を、選手全員で一斉ダンス。さらにソフトボール対決では、昨年の東京五輪で日本代表の優勝に貢献した左腕の後藤が、サプライズで登場し、同じく侍ジャパンで優勝した近藤との“金メダル対決”が実現した。近藤は同期入団の上沢の“影武者”として、背番号15のユニホームで打席へ。球団OBで野球解説者の岩本勉氏(51)から「ここで三振したらチームに残留しろよ!」「稲葉GMが複数年って言っているぞ!」と、FA絡みでイジられながらも、フルカウントから持ち味の選球眼で四球を選んで出塁。岩本氏の「交渉難航です!」という絶叫に動揺したのか、苦笑いでつまずいた。

「優勝したいし、その中のピースとしてグラウンド上に立っていたい」という思いは変わらない。FA交渉について「平等にフラットにお話を聞いている段階。決まってはいないです、全然」と、強調した。一通り獲得希望球団との面会を終え「選ぶのは1チーム。もう少し話を聞きたいと自分が思うのであれば、話を聞く」。野球人生の分岐点。慎重に未来を探っている。【中島宙恵】

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