ロッテ新人合同自主トレが12日、さいたま市のロッテ浦和球場で行われ、ルーキー最年長のドラフト4位左腕・高野脩汰投手(24=日本通運)がブルペン入り一番乗りで、立った捕手を相手に21球を投げた。ブルペンでの投球は昨年12月21日以来で、新年初。球数が吉井理人監督(57)の背番号「21」と同じ数だったことは「まったく意識していなかった…」としたが「縁があるのかもしれませんね」と笑った。

「構えたところの相手の胸に強く投げることを意識した」と言う約6割程度の力での投球内容は「傾斜が久しぶりだったので、若干、平地との差を感じてフォームがばらついていて、自分的には絶好調な感じではなかった」と反省した。「平地のキャッチボールではバランスはずっと良いので、少しの差だと思うのでギャップを埋めて、立ち投げ、座り投げにもっていけたらいい」。課題を明確にし、今後も微調整していく。

上から投げ下ろす豪快な投球フォームで即戦力左腕の期待が高く、自身も「目標は40試合登板」と公言している。自主トレでのキャッチボールはドラフト1位の右腕・菊地吏玖投手(22=専大)が相手。「エグいっす。軽く放っているのにビュンッときます。さすがドラ1。4位はかなわないです。(性格なども)良いやつなんです」と称賛したが、相手打者を封じることでは負けるつもりはない。「投げ方が特徴的だと思っている。初めてのバッターはあまり見ない角度で、初見では打ちづらいだろうと自分でも思っている。ワンポイントでもリリーフでもここぞの場面で発揮したい」。寮生活でも食事や入浴施設を満喫しながら、チームの力となる準備を着々と進めている。

練習を視察した榎康弘アマスカウトグループディレクター(50)も「ここまで順調に来ているし、12月まで投げていたから良い感じに投げられているんじゃないか。この時期にブルペンに入れたというのは彼にとってもチームにとっても良いこと。このままキャンプまで無理せずやってほしい」と期待を寄せた。【鎌田直秀】