星槎道都大が札幌大を9-3で下し、4年ぶりの春リーグ制覇に王手をかけた。プロ注目の最速153キロ左腕、滝田一希投手(4年=寿都)が6回途中5安打9奪三振3失点。味方打線の援護を受けながら試合をつくった。21日の北海学園大戦で勝利すれば優勝が決まる。

滝田が大事な試合で勝利に貢献した。今春リーグ戦で3度目の先発を任され、6回途中5安打9奪三振3失点。5四死球とややコントロールが乱れる場面もあったが、初回2得点の味方の援護を受けながら、しっかりと試合をつくった。「打者陣が頑張って得点をくれている。投手陣としては投げやすく感謝している」と敬礼した。

1回からエンジン全開だった。日本ハムのスカウトらがスタンドで見守る中、直球は自己最速タイの153キロをマーク。2回まではパーフェクト、3回には2安打を許したが、無失点で切り抜けた。6回には適時二塁打を打たれるなど3失点を喫し「反省しないといけない」と引き締めた。

今年は勝負の1年になる。「プロに行って活躍するというのを目標にしている。全国に行けたら、恥じないような投球をして、スカウトの評価ももらえればいいなと思う」。昨年春のリーグ戦中の5月6日に母美智子さん(享年52)が心筋梗塞で他界した。今月中旬には一周忌の法要を行い、墓前を前に「優勝してくる」と母に誓った。

チームはリーグ戦7勝2敗とし、昨秋に続く2季連続、春は4年ぶりの制覇に王手をかけた。21日の北海学園大戦で勝利すれば優勝となる。次戦へ滝田は「先を見過ぎすに、明日の1試合をチーム一丸となってやることが今後につながると思う。1イニング、1つのアウトをしっかり取っていきたい」と意気込む。目の前の一戦に全力を注ぐ。【山崎純一】