満塁男の勢いが止まらん! 阪神木浪聖也内野手(29)が自己最多の5打点&猛打賞で勝利に貢献した。

3回1死で大山が左前打、佐藤輝が失策で出塁。さらに、ミエセスが四球を選ぶなど2死満塁。カウント2-2からDeNA笠原のチェンジアップをとらえ、中越え二塁打で走者を一掃。均衡を破った。

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「ヤギさん(青柳)が久しぶりの登板でしたし、楽に投げて欲しいと思っていました。打った瞬間抜けると思ったので、3点先制できて楽に投げさせることができました」

恐怖の8番打者だ。満塁での打率がこれで9打数5安打で5割5分6厘と勝負強さが光る。先発青柳が約2カ月ぶりの登板。右腕からネクスト・バッタースボックスで「頼むぞ」と託されていた。打席でヒットを量産し、復活の勝利を強力に援護した。

木浪の勢いは止まらない。1点差に詰め寄られた5回1死二、三塁。2番手上茶谷の初球149キロ内角直球を引っ張って、右前2点適時打で今季8度目の猛打賞。さらに、プロ5年目で、自己最多の5打点を記録した。「初球からいこうと決めていたので、ああいう結果になって良かった。本当にできすぎだなって思います」と照れくさく笑った。チームも9試合ぶりの2桁安打。貧打からも脱出した。

岡山の虎党もとりこにした木浪。お立ち台では、同期入団で負傷離脱した近本のリストバンドを着けてプレーしていることを聞かれ、その思いも口にした。「野球は全員で戦うスポーツなので、皆のために。そしてファンのためにこれからも頑張っていきます!」。頼もしい8番打者が、強気のプレーでチームを鼓舞する。【三宅ひとみ】