球宴明けの後半戦リスタートから再浮上を誓ったソフトバンクが敵地・千葉で屈辱の10連敗を喫してしまった。チームにとって南海時代の85年(10月2日~20日)以来、実に38年ぶりとなる黒星街道だ。

試合後。最も遅くロッカー室から姿を見せた藤本監督は「もうええやろ」と言って、報道陣をさえぎろうとしたが、立ち止まると渋い表情で敗戦ゲームを振り返った。

「得点圏でもっと積極的に行ってくれたらいいんやけどね。得点圏になると追い込まれた形になるからね。無死満塁と1死満塁でそこで得点できるかというところで、1点しか得点できなかったこということがね」

藤本監督が奥歯をかんだのは2度の好機。3点を追う4回には三森、近藤、柳田の3連打で無死満塁とし、5番牧原大の左犠飛で1点。なおも1死一、二塁で栗原が遊ゴロ併殺打に倒れた。さらに続く5回には先発7番右翼でプロ初出場となった新人生海が先頭打者でプロ初安打となる右前打で出塁。さらに2本の安打で1死満塁としたが、2番三森は最悪の投ゴロ併殺打で無得点に終わってしまった。

連敗初戦こそ5点を挙げた打線だが、ここ9試合はすべて2得点以下。4回の1点も22イニングぶりの得点だった。「ここまでの9試合で2点以上点取れていないということがね。いつも言うように相手がいることだけど、そこを切り開いていかないと、ビッグイニングは作れないし、作れるチャンスはあるわけやから」。藤本監督はあらためて打線の奮起を促した。

首位オリックスとは6・5ゲーム差に開き、今カードでの2位浮上もなくなってしまった。「長いトンネルを早く抜けましょう」。藤本監督はそう言うと、足早に移動のバスへ乗り込んだ。【佐竹英治】

 

○…先発大関は6回途中5失点(自責3)で5敗目を喫した。今季13試合目の登板で4失点以上は初めて。3回は味方の失策が絡んだが、2死二、三塁でポランコに左前2点適時打を浴びるなど要所で粘れなかった。左腕は「自分の力不足というのが全て。自分のピッチングを見つめ直して、できるだけいい形で(次も)準備をしていきたい」と猛省。5月30日中日戦以来の白星が遠い。

 

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