ソフトバンクが恒例「鷹の祭典2023」で、全敗の危機に立たされた。1回に無死満塁の絶好機を逃すなど、相手を上回る9安打を放ちながら1得点。2位ロッテを本拠地に迎えたが、2カードぶりの負け越しが決まった。同イベントは今季残り1試合を残して8戦8敗。30日の最終戦こそ白星で締める。

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鷹党の歓喜が一瞬でため息に変わった。初回だ。1番中村晃から3連打を放ち、無死満塁の絶好機をつくった。ここで主砲柳田を迎えたが、3球三振。次打者の柳町は併殺打に倒れ、まさかの無得点。最大のチャンスははかなく散った。

ベンチでは厳しい表情だった藤本監督だが、ナインを責めることはなかった。「みんな一生懸命やっている。仕方ないです」。柳田の三振についても「いいバッターでも100回(打席に)立ったら、70回は失敗するので」とかばった。吉本打撃コーチは「あの場面で4番だから。(打てなかったら)仕方がないです」。柳田は打率3割7厘、101安打、14本塁打、52打点はチーム4冠。打線をけん引しているだけに責められないのは確かだが、先制機を逃し、主導権を握り損ねたのも確か。主砲の快音が聞きたかった。

恒例「鷹の祭典」で勝てない。これで今季の同イベントは8戦8敗。昨季からは11連敗、直近20試合で見ると1勝19敗という惨事だ。30日のロッテ戦は「鷹の祭典2023」の最終戦になる。3試合以上になった06年以降、同イベント全敗は例がない。指揮官は「明日は勝ちましょう」と話した。

ロッテを上回る9安打を放ちながら、得点は内野ゴロの間に挙げた1得点だけ。2位ロッテを本拠地に迎えたがカード負け越しで、首位オリックスとは7ゲーム差。最近は12連敗、2連勝、2連敗。波に乗れない。【只松憲】

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