日本航空石川出身のオリックス内藤鵬内野手(19)が14日、能登半島地震に見舞われた地元の光となる活躍を誓った。三重県での自主トレを経て、大阪・舞洲で初練習。避難所で生活する高校の友人たちとLINE(ライン)などでやりとりを続けており「高校3年間石川でやって、たくさんの人に応援してもらったんで。僕が活躍することで元気を与えられれば」と思いを寄せた。

昨年末に大阪で開いた食事会で「頑張れよ」と励ましてくれた友達が、今は苦境のまっただ中にいる。地震が一段落した直後、水を持って現地に向かおうとして友達に「大阪に帰れなくなるかもしれない」と止められた。苦しい中で、内藤を気遣ってくれた。映像を見るたび、胸が痛む。火災で焼け落ちた輪島の朝市通りは、部活引退後の休みに通った場所。プロでの活躍を楽しみにしてくれた朝市の人たちを思い起こし、無事を祈り続ける。

「僕も活躍して、航空もセンバツがあるので後輩たちにも頑張ってもらって」と、センバツ出場候補に挙がる母校とともに地元に力を贈る。昨年5月の左膝半月板損傷の大ケガを乗り越え、春季キャンプから1軍入りへ。近未来の中軸候補が、目の色を変える。【堀まどか】

◆内藤鵬(ないとう・ほう)2004年(平16)10月5日生まれ、愛知県出身。日本航空石川では通算53本塁打を放ち、22年ドラフト2位でオリックス入団。柔軟性と高度な対応能力も併せ持ち、将来の大砲候補に挙げられる。1年目の昨季はウエスタン・リーグ28試合、21安打、2本塁打、15打点、打率1割9分8厘。180センチ、100キロ。右投げ右打ち。

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