なぜ、死球を与えてしまったのか-。巨人阿部監督が投手心理を厳しく指摘した。日本ハムとの練習試合で7回に泉、8回に田中がいずれもフルカウントからの死球で走者を出した。

「(カウント)3-2からデッドボールが2つもあった。レベル低いなと思って。3-2でど真ん中に投げろと言ってるのにデッドボールというね。しかも変化球じゃない。変化球が抜けちゃった、というのなら分かるけど」

7回の泉は水谷に初球ツーシームでボール先行だった。8回の田中も野村に初球フォークでボール先行だった。低めを慎重に攻めたが、結果的には死球で先頭に出塁を許した。阿部監督は「入りが変化球で50%を切るくらいボールなんで。変化球を操れないとプロで生きていけない」と技術の向上を促した。

ただ、最も改善が必要なのは心理的な部分だと強調した。「ど真ん中投げて打ち取ること考えて投げられるか。どこかに打たれたくないという邪念が入ってああいう投球になったと思う。邪念を取り消せるように」とひもといた。ブルペンで直球が抜ける投手はプロのレベルではほぼいない。“ど真ん中”は簡単なようで難しい。だから阿部監督が口酸っぱく言い続ける。【為田聡史】

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