侍ジャパンに選出された阪神森下翔太外野手(23)が“シンの侍”へアピールを誓った。6、7日の欧州代表との強化試合(京セラドーム大阪)に参加するため4日、日本代表チームに合流。「前回は若い選手ばっかりだった。今回はそういうことでもない。しっかり自分のアピールをしたい」と引き締めた。

初選出された昨年11月のアジアチャンピオンシップは、若手主体のメンバー編成。今回はソフトバンク近藤らWBCの世界一メンバーもそろう。井端ジャパンとして、最初の勝負どころになる11月のプレミア12にも主力で出場するべく、攻守に存在感を発揮する意気込みだ。

侍ジャパンの井端監督が2月のキャンプを視察した際「短期決戦で間違いなく必要な選手」と高く評価。欧州代表戦も勝利を導く活躍が期待される。それでも森下は「無理に120%出そうとするんじゃなく、できる範囲でしっかり最高のパフォーマンスを出したい」と地に足をつけている。

シーズンにつながる経験も持ち帰る。「たくさんの人が選ばれるわけではないので、責任持って何か1つでも収穫できれば。自分は人のプレーを見て学びたい」。近藤らトップクラスの成績を残す選手を間近で観察し、盗めるものは盗む。「それは確実にプラスになると思う」と目を輝かせた。「(真剣勝負で)1回シーズンの感覚も味わえると思う。経験を無駄にしないようにしっかり生かしていきたい」。阪神の両翼争いでは、前川らが自身の不在の間にアピールしようと燃えている。負けじと侍の森下が沸かせる。【磯綾乃】

<森下と日本代表>

▼大学時代 中大1年時に日本で開催された日米大学野球選手権に出場。3学年上で同姓の森下暢仁(明大→広島)や大学の2年先輩牧秀悟(中大→DeNA)らと優勝メンバーとなった。4年時にはオランダでの「ハーレム・ベースボール・ウイーク」に選出されたが、直前の練習試合で死球を受け右手首を骨折。裏方として同行を直訴し、練習補助や一塁コーチを務めた。チームは4位だった。

▼プロ入り後 新人の23年11月、日本で開催された「アジアチャンピオンシップ」に出場。初戦の台湾戦で先制ソロを放つなど決勝までの4試合のうち、3試合に「3番左翼」で出場。通算11打数5安打1打点の活躍で優勝に貢献した。

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