広島の新4番、末包昇大外野手(28)が決勝弾を放ち、新井監督通算100勝をプレゼントした。3戦連続で4番起用された1回2死二塁での第1打席だ。前日先頭打者弾の秋山の姿をイメージして打席に入った。
「連敗が続いてた中で先頭から行ってくれたのは本当に勇気づけられました。昨日勝ったことによって、今日勝ち越すぞと。チームとしても(先発九里)亜蓮さんのときに点を取れていなかったので、野手陣の奮闘の中で僕がたまたまいけたというか、流れに乗れたのかなと思います」。
初対戦となる日本ハムのサブマリン鈴木の初球128キロを強振した。左翼へ上がった飛球はそのまま左翼席へ。5月29日オリックス戦以来、交流戦2本目の1発が値千金の5号先制2ランとなった。「アンダースローの対戦は3人目なのでそんなに変則だからと(嫌な)イメージはなかった」。巨人高橋礼からも決勝弾を放った“サブマリンキラー”だ。
本塁打を打った試合後の恒例となった新井監督の「“今日ホームラン打ちます”と言っていました」という“愛のいじり”はこの日もさく裂した。前日は8回無死一、二塁からボテボテの投ゴロに「進塁打のサインは出してないよ」と、本塁打を打っていない試合後もいじられた。新井監督の“いじり”は期待の表れ。3戦連続4番起用で示している。ただ、期待の言葉はのみ込む。
「今、彼は毎試合毎試合、毎打席毎打席、必死になってやっていると思うので、あまり大きなものを背負わせたくない。今まで通りやってもらいたいなと思います」。
監督就任から多くのいじりだけでなく、直接指導を受けてきたからこそ指揮官の思いは理解している。「“責任は全部取るから”と言ってくださいますし、“三振か、ホームランで”と楽になる声かけをしてくれる。もちろん、いっぱい打撃フォームを教えてもらっていますけど、積極的に行けるようにやらせてもらっています。(4番らしさは)日を追うごとに成長していきたいなと思います」。新井監督にとって100勝が通過点のように、末包にとっても3戦連続4番出場は通過点に過ぎない。【前原淳】



