ソフトバンクが12球団最速で50勝に到達した。1点を追う8回2死満塁から代打・柳町達外野手(27)が右翼線を破る3点適時三塁打で逆転勝ち。6番一塁で3試合ぶりに先発出場の中村晃外野手(35)も、6回に適時打を放つなど躍動。今季ワーストとなる4連敗を阻止した。9回は松本裕樹投手(28)が3人で締め、守護神のロベルト・オスナ投手(29)不在の不安も一掃した。
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直球3球で追い込まれた。1点差の8回2死満塁で、カウントは1-2。最高の状況で打席に送られた柳町は、不利なカウントで気持ちを切り替えた。内角への直球。見事にさばいた。右翼線を破る逆転三塁打だ。「難しい球だったけど、どんな球でも食らいついて行こうと。うまく反応できた。僕が絶対に決めてやろうと思った」。三塁ベース上で両手を突き上げた。
節目の50勝に王手をかけながら、3連敗していた。3戦でチーム得点はわずか「1」。沈みがちなムードも一掃した。前日6日は7番右翼で先発出場も、3三振を含む4打席凡退だった。5日は代打出場も、酒居に空振り三振。「三振を取られていたので、次こそは、という思いがあった」と、雪辱の思いを込めた。
ベテラン中村晃の力も光った。2点を負う6回2死一、二塁から右前へ適時打。7回表の守備では中島の一、二塁間への当たりを横っ跳びでキャッチ。8回には四球を選び、柳町につないだ。攻守で逆転の流れを呼び込んだ。「(3連敗で)ズルズル行きそうな雰囲気があった。6番(打者)というところと、スタメンで起用されたことで流れを変えたい思いはあった」。今季は代打の切り札の起用が多いが、グラウンドに立ち続けると、やはり存在感は際立つ。
よほど興奮したのだろう。小久保監督の声はかれていた。ゲームセットの瞬間、珍しく一塁ベンチで雄たけびを上げた。「今日の勝ちは大きい。今日は(柳町の)あの一振りで勝った。本当に素晴らしい。あの場面、なかなか打てないですよ」。柳町をほめ、信頼する中村晃にも言及。「正直、困ったときにアキラ(中村)に頼ってしまったという試合ですよ。アキラの活躍がなければ勝っていないと思います」。連敗を3で止め、再加速へ向けて、小久保ホークスが七夕に大きな白星を手にした。【佐竹英治】



