日本ハム伊藤大海投手(27)が、ハーラー単独トップに立つ12勝目を今季3度目の完封勝利で挙げた。立ち上がりから全力も9回まで球威は落ちず、114球を投げて10奪三振。最後は水野達稀内野手(24)がサヨナラ打を放ってエースの熱投に応えた。伊藤は昨季1勝7敗だった本拠地エスコンフィールドで、今季は8勝目。球団では15年大谷翔平(30=現ドジャース)に並ぶ同一球場8勝以上をマークし、チームの貯金も今季最多タイの「15」となった。

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伊藤は試合前から周囲に宣言していた。

伊藤 今日、ほんとウソじゃなくて、結構いろんな人に「今日、もしかしたらいけるかもしんないです」みたいに言っていたんですよ。体の状態、すごく良くて。トレーナーさんとかにも言っていたんで、有言実行できて良かったです。

初回から飛ばした。不運な打球で1死三塁とピンチを背負うも連続三振で無失点。「ペース配分はなかったですね。もう全力で」と9回にも151キロをマークした直球は最後まで威力十分。登板間に修正したスプリットも140キロ台中盤を計測し、さらにスラッターで西武打線を幻惑した。

伊藤 カットより遅くてスラよりちょっと速い。スライダーやスプリット系をケアしているバッターに対して、ちょっとスピードもあって曲がりすぎず、真っすぐに近いような軌道なので、どっちも生きてくる。

心の余裕もあった。3回に、この日が誕生日の野村大を打席に迎えた際はあえてプレートを外し、ハッピーバースデーの曲が終わるのを待った。いつも相手打線に誕生日の選手がいるか確認しているという右腕は「1年に1回の日なんで。その中で投げたら、なんか失礼だなっていうのはすごくある」と配慮した。

8回のバント処理では一塁を守る郡司の「落とせ」という声を聞いて、小飛球をあえて落として併殺に仕留めた。「初めてやりました、野球人生で(笑い)。裕也のファインプレー」と郡司に感謝したが、とっさのプレーにも冷静に対応して見せた。

昨季は1勝7敗と苦しんだエスコンフィールドで今季8勝目だ。

伊藤 そうっすね…めっちゃ、うれしいです!

昨オフの自主トレで本拠地を拠点としたのも、ホームで勝ちたかったから。「今日は、こっちから支配的なピッチングができた」。シーズンに入っても試行錯誤しながらレベルアップするエースは、あこがれのダルビッシュのような相手を圧倒する内容に笑顔。心技体がそろった今季一番の投球で、CS進出を目指すチームのラストスパートを加速させた。【木下大輔】

▽日本ハム伏見(伊藤を好リード)「まっすぐも変化球も良かった。スライダー2種類、両方とも良かった。序盤から最後まで勢いも結構、ありました」

▽日本ハム郡司(8回1死一塁の守備で犠打の小飛球を処理しようとした伊藤に「落とせ」と声がけ)「まあまあ(本職は)キャッチャーですからね、一応(笑い)。大海も冷静でしたね」

○…清宮が自身の記録を更新する17試合連続安打を放った。4回1死で左前打を放ち、次打者レイエスの打席で今季初となる通算9個目の盗塁も決めた。8日のオリックス戦(エスコンフィールド)は9回1死二、三塁で右前へ同点の右前適時打を放った直後に走塁ミス。この日は全体練習前に早出で走塁練習もこなした。2試合ぶり勝利に「みんなで勝ち取った勝利。これからもできることをしっかり積み重ねて行ければ」と次戦を見据えた。

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