エースが復活した。ソフトバンク有原航平投手(32)が7回9安打2失点(自責1)の好投でハーラートップタイ12勝目を挙げた。8月は防御率5・70と苦しんだが、9月は2試合で同1・20。4試合ぶりの白星を手にし、今季9度目の4連勝に導いた。チームは3年連続でCS出場が決定。優勝へのマジックナンバーを10とし、最短で18日にも4年ぶりのリーグ制覇が決まる。本格的なカウントダウンがいよいよ始まる。
◇ ◇ ◇
鬼気迫る表情だった。1点リードの7回2死一、二塁。西川を左飛に仕留め、有原は頬を緩めることなく自軍ベンチに戻った。「ピンチが多かったので。何とかチームの勝ちにつなげたいと思ったのでああいう感じになりました」。堂々たる姿はエースの貫禄だった。
9被安打で2失点は有原の真骨頂だ。1回無死一、三塁のピンチでも表情ひとつ変えない。太田、西川、杉本のクリーンアップを淡々と料理した。3イニングで先頭を出しながら、自責点は6回のセデーニョのソロのみ。ピンチで直球、チェンジアップ、カットボールの切れ味が抜群だった。ハーラートップタイ12勝目も「まだそこは考えてなくて」。タイトルには興味を示さず、3年連続のCS確定、優勝マジック10にも「本当に選手は1試合1試合必死にやっている。まだ先を考えず次の試合をしっかり取りたい」と隙を見せなかった。
苦しんだ8月から復活した。先月は5試合で防御率5・70。移籍後ワーストの数字に対して自責の念にかられた。「やっぱり迷惑をかけたので」。月が変われば必然的に切り替わる。9月は2試合で1勝1敗も防御率1・20。4試合ぶりの白星で「チームの勝ちに貢献できたので少しホっとしています」と少し白い歯を見せた。リーグ制覇へのラストスパート。有原が本来の安定感を取り戻した。
今季最後の6連戦で初戦を白星で飾った。カード2戦目は左腕エースのモイネロがマウンドに上がる。中10日で休養十分。まずは有原が連勝のバトンをつないだ。2カ月ぶりで今季9度目の4連勝。ソフトバンクが再び波に乗ってきた。【只松憲】



