亜大がエース斉藤汰直投手(4年=武庫荘総合)の力投で今季初勝利を挙げた。好調打線の駒大を相手に、10奪三振、8安打2失点完投でチームの連敗を2で止めた。「1人1人、1球1球抑えた結果。最後まで投げ切りたかった」と話した。

開幕カードの中大戦(16日)は5回1/3を3安打3失点で降板した。「無駄な四球を出しているところが課題」と悔しさをにじませていたが、この日は制球に修正を加え、粘り強さを取り戻した。正村公弘監督(62)も「まだ本調子ではないと思うが、うちのエースなのでよく抑えてくれた」と評価した。指揮官に直訴して9回までマウンドに立ち続け、143球で完投勝利をつかみ取った。

持ち味は最速152キロ直球と鋭く落ちるフォークだ。ネット裏のロッテ榎スカウト部長は「ドラフト上位12人の候補の中の1人。真っすぐが良いので、落ちる系のフォークやツーシームが有効。馬力があり、将来性も十分にある」と高く評価した。

4回1死満塁、5回1死二、三塁のピンチでは、いずれも得意のフォークを武器に三振を奪い、要所を締めた。「満塁の場面では四球を怖がらずにフォークを投げられた」と自信を口にした。

チームは連敗スタートからの巻き返しへ、大きな一歩を刻んだ。斉藤は「点を取ってもらって楽に投げられた部分もある。改善点はまだあるけど、勝ち切れて良かった」と安堵(あんど)の表情。1カ月後に迫るドラフトについて問われると「正直、あまり意識していない。ただ、1位で行きたい気持ちは入学当初から持っている」と率直に語った。

東都の舞台で数多くのプロ投手を輩出してきた亜大。最後の秋、エース斉藤が投げ抜いた姿は、ネット裏のスカウト陣への強力なアピール材料となった。